ヨーロッパ旅行（報告編）

＜　Ａｕ　ｒｅｖｏｉｒ・・Ｐａｒｉｓ　（さよなら、パリ）　＞ ディジョンの修道院滞在を終えて、パリへ戻る。 ブルージュからパリへ向かう旅程から、 初めての海外一人旅となったが、無事に終わりそうで安堵。 パリは今回２回目だし、何となく街の様子も分かってきて どこか親しみさえ湧いてきた。 次はパリの一人旅もきっと大丈夫♪ ディジョン発のＴＧＶ（特急列車）の始発が遅れ、 パリに着いたら既に４時過ぎだった。 時間はあまりなかったが、どうしても行きたい教会があった。 ベルギー出身のセザール・フランクが長くオルガニストをした サント・クロチルド教会。 昨年の旅行では、ついに行きそびれてしまったので 今回は何としても行きたかった。 特にベルギー訪問で思いがけずオルガン演奏の機会を 与えられた私は、数ある楽譜の中から 迷わずフランクの曲を奏したのである。 パリのオーステルリッツ駅からＲＥＲに乗って２駅目、 Ｍｕｓｅｅ　Ｄ’Ｏｒｓａｙ（ミュゼ　ドルセー）駅で下車。 超有名な美術館も訪れたかったが、 もう手持ちのお金も少なかったし、また次回！ メトロのソルフェリーノ駅を通り過ぎて、間もなく歩くと 教会に引っ張られるように右に向かった。 気が付くと目の前には、教会があった！ 近くにいた別の建物の警備の男性に、思わず 「L'ｅｇｌｉｓｅ　sainte-clotilde？」と確認をした。 彼はにっこり微笑んで、「Ｏｕｉ（ウィ）」と答えてくれた。 目の前の建物がそうなのは分かりきっていたのだが、 確証や同意が欲しかったのかもしれない。 街中にあるので、普通は目立つはずの教会が 一瞬視界から消えてしまう。 そして近くへ行くと、突如現われるのだ。 その突然の登場が、ステキだった。 教会前の小さな広場には、子どもたちがたくさんいて 走り回っていた。 母親とたわむれる様子がとても微笑ましい。 一人なのに「うわー」と声を出したまま、 いちばんよく見える場所で傘をさして、しばらくたたずむ。 さっきの警備員は、そんな私をきっと不思議に思っただろうな。 外からの風景を目に焼き付け、今度は足早に聖堂の中へ。 早くオルガンと対面したくて、少々荒々しく扉に触り中へ入る。 中は意外とシンプルだった。 照明が点いていたせいもあるが、明るくて白っぽい。